斉藤のどか
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市民館 & 図書館、どうなっちゃうの?

今日は教育委員会から提出議案の説明がありました。新しく新小倉小学校をつくるための条例改正や、改修工事が行われる労働会館の工事に関するものが主なものです。

(1) 議案第24号 川崎市立学校の設置に関する条例の一部を改正する条例の制定について
(2) 議案第26号 労働会館改修工事請負契約の締結について
(3) 議案第27号 労働会館改修電気設備工事請負契約の締結について
(4) 議案第28号 労働会館改修空気調和設備その他工事請負契約の締結について
(5) 議案第33号 川崎市立小中学校空調設備更新整備等事業の契約の締結について
(6) 議案第34号 (仮称)川崎市南部学校給食センター整備等事業の契約の変更について
(7) 議案第35号 (仮称)川崎市中部学校給食センター整備等事業の契約の変更について
(8) 議案第36号 (仮称)川崎市北部学校給食センター整備等事業の契約の変更について
(9) 議案第37号 訴訟上の和解について
(10)議案第38号 令和6年度川崎市一般会計予算
(11)議案第58号 令和5年度川崎市一般会計補正予算
(12)報告第 1号 地方自治法第180条の規定による市長の専決処分の報告について

いつものようにさらっと説明を受けて、次は陳情の審査です。市内の中学校に通うお子さんの保護者から出された陳情で、学校の成績の付け方がおかしいので直してほしいと言う内容でした。 学校がどのように成績をつけるかは、その学校の中で決められるものです。政治が介入すべき問題ではないので、私たちは不採択にすべきだと主張しましたが、他の会派の皆さんも委員会での議論になじまないなどの理由で全会一致で不採択になりました。

そして報告が3件ありました。

1.八ケ岳少年自然の家の再編整備及び自然教室の方向性の検討状況について

川崎市の学校に通った人なら、誰もが知っているだろう。八ヶ岳少年自然の家についてです。もともと老朽化がひどくて建て替えをしようと思っていたところ、実は土砂災害警戒区域・土砂災害特別警戒区域だったことが判明し、大きな問題になった経緯があります。

(警戒区域に指定されているという情報が、一度は市の職員に入ったにもかかわらず、 それが全体に共有されていなくて、そのまま 忘れられ、誰も気がつかず10年以上経っていた、というのが問題)

今日は、八ヶ岳少年自然の家をどうするか少し検討した結果&今後のさらにどう検討していくのかを話してくれました。この資料、わかりやすくてとても感動しました。 ぜひみんなに見て欲しい!特に一番最後のまとめの表、素晴らしくないですか??? 私が聞こうとした内容が、ちゃんとまとまっている!

ひとつの可能性として、民間施設の活用も探るとの事でしたが、これはさすがに無理でしょうーーーというのが私の個人的な意見。 やっぱり、自然教室の意義がしっかり果たせないといけないし、保護者の経済的負担も、先生たちの負担も極力抑えられるような方法でなければなりません。他の会派の議員からの質問で、横浜がどうやって自然教室を開催しているのかの説明がありましたが、それぞれの学校が独自に行き先やプランを組んでいるんだそうです。すごく大変!!! 市が独自に施設を持っていることの素晴らしさがよくわかりました。 来年度の終わりに、また中間報告がされるそうなので、 楽しみです。時間はかかってしまいますが、生徒にとっても先生にとっても保護者にとってもベストな解決策を見つけてくれることを信じています。

2.市民館・図書館への指定管理者制度の導入に向けた仕様案の概要について

去年の9月議会で、 一部の市民館と図書館の運営を民間の団体に任せることが決まりました。 (「指定管理者制度」は民間に運営を任せられる制度のことです)私たちは大反対で、この政策がどれほど有害なものかいろんな角度から議論しまくりました。 市民のみなさんを絶対に失望させてはいけないと言う気持ち的なプレッシャーもあったので相当きつかったな… とつい思い出してしまうテーマです。

今回は 実際に運営団体を募集するときに、提示する仕様書の概要について報告がありました。

早速、市古議員の質問がすごかった!実は今回出された資料とほぼ同じ内容のものが、以前行われた社会教育委員会の会議に出されていたのですが、その時から修正した箇所はあるのかと聞いていました。なるほど、そうやって聞けば社会教育委員がどういう意見で、市はどういった部分を反映したのかわかるよな、と勉強になりました。

で、市古議員も、他会派の議員さんも聞いていたのが、仕様書の一番大事(だと私は思った)部分がすごく抽象的だという指摘です。「外に飛び出す図書館」とかよくわからないキャッチコピーみたいのが3つほどあるのですが、そもそも指定管理制度を導入した理由がこうした「新しい市民館・図書館」をつくるためだという話でした。で、「どういう意味なんですか?」と聞いても、曖昧な答えしか返ってこなくて、結局何がしたいの???という市民の皆さんの疑問が最後まで払拭できていなかったのです。それが仕様書の中でもこんな抽象的な表現なんだということに驚いたのですが、市はこうした抽象的なものに対して、応募する民間側にアイデアを出してほしいというのです。「いいアイデア出なかったらどうするんですか?」と私は思わず聞いてしまいました。(傍聴席のみなさんは笑ってました😅)市民館も図書館も、社会教育の根幹をなす大事な施設で、市民が学ぶ権利などを行使できる場所なんです。それなのに社会教育行政を司る教育委員会が具体的にどういう施設にしたいのか示さずに、事業者側に任せるって本当に情けない!と仕様書の議論というよりかは指定管理導入そのものを議論しちゃいました💦

議論を聞いていて、やっぱり川崎市が何をしたいのか、まったく理解できませんでした。市民館も図書館も利用する人が減っていたり、利用者層が限られていることに問題意識を持っているようでしたが、それは施設そのものに原因があることなのか。私は違うと思います。社会人は仕事で忙殺されて社会教育どころじゃない。そして子どもたちもテストの点数とか進学先ばかり重視される競争教育で、社会教育のような自ら考えて課題を解決する学びに慣れていないから、市民館や図書館から人が離れていくのではないでしょうか。そういった根本的な問題を教育委員会が考えないで、どうするんでしょう。

はぁーまた指定管理者制度の議論やりたくなってきた。リベンジしたい!

3.学校施設の更なる有効活用に向けた実施方針について

学校の施設を地域の人が使えるようにしているのですが、それをIT化するという内容です。スマホで予約して、スマートロックであけるシステムを導入するんだとか。私は恥ずかしながら学校を借りるような活動に携わったことがなく、あまりイメージがもてないのですが、みんなにとっていい体制を整えてほしいです。ITってなんでもそうだけど、使える人にとってはめちゃくちゃ便利だけど、お年寄りなどよくわからない人にはめちゃくちゃ不便なんですよね。あと20年もすれば全世代がITに対応できるのかもだけど(私は20年先に最先端技術についていけてる自信ないけど)今はまだアナログにも対応できるようにしたほうが無難ですよね。