斉藤のどか
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2023年12月一般質問① 放課後等デイサービスについて

こんな質問内容でした↓

放課後等デイサービスは障がい児(6歳から18歳まで)が放課後や夏休みに通える施設です。実際にお子さんが利用しているというお母さんから「親が働いていない前提の利用時間になってる」という意見をもらい、質問することにしました。

川崎市内の放課後等デイサービスで、19時まで開いているのは約27%。障がいのある子どもは年齢があがっても誰かに見てもらう必要があり、開所時間が短いと仕事と育児の両立はできません。川崎市に施設に開所時間を延ばしてもらうためにどのような支援をしているのか聞いたら、「延長に対してお金を補助する国の制度がある、国はいまその制度をいい方向に見直しているようだ」とのことでした。他の自治体は独自の補助金を出しているので、川崎市も同様の支援をするよう、求めました。

と、ここまでにして次のテーマに移ろうかな、とも思ったのですが、放課後等デイサービスは事故が多発したり、お金儲けが目的の企業がいっぱい参入して質の悪い施設を運営したり、逆に国から出る報酬が少なすぎて、一生懸命やろうとしている施設の営業が厳しくなったり、たくさん課題を抱えています。それに触れずに開所時間延ばして!だけいうのはダメだと思い、人手の確保についての対策を聞いてみました。実は国は「子ども10人に対して職員2人」という基準を決めているのですが、これではあまりにも少なすぎます(専門家は子ども10人に対して職員6人が妥当、といっています)。川崎市も、放課後等デイサービスのガイドラインの中で「国の基準はあくまでも最低基準で、事業所の実情に合わせて職員を配置する」と書いているんです。それを言うなら、人手増やせるように何か支援してるのかなーと思い、聞いてみたら「国の補助金のことを周知している」とのことでした。んーでもこの補助金、2021年に金額が引き下げられているんですよね…そこでまたまた他都市の独自支援を紹介し、川崎市も支援をするように求めました。

私の感想↓

時間の関係で紹介できませんでしたが、さまざまな調査により、障がい児の母親側の就労の機会が失われているのがはっきりしています。ケアを母親が担いがちなのが一因で、ジェンダー平等にもつながる問題だと感じました。また、障がい児のいる母親が働けない理由は、預けられる場所がないというのもひとつですが、それ以外にも例えば通院に付き添わなければいけないなど、ぶつかる壁はさまざまです。ひとつひとつ勉強して、今後も取り上げたいです。後悔しているのは、質問事項を「放課後等デイサービスについて」とするのではなく、「障がい児の親の就労支援について」とかにすればよかったなーということ。そっちのほうが、質問してる意図がはっきりしたと思います。そして、やっぱり他都市の事例がすごい!国の制度で足りないときにしっかり補うのが自治体のひとつの役割のはずです。川崎市ももっと積極的に、施設の支援をするようになってほしいです。

以下、実際のやり取りの内容です。正式な議事録ではないので、ご了承ください。

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放課後等デイサービスについて、健康福祉局長に伺います。放課後等デイサービスは、障がいのある6歳から18歳までの子どもが放課後や学校の長期休暇中に利用できる施設です。児童福祉法に位置付けられていて、主な目的は子どもの発達支援です。一方、2021年に厚生労働省がだした「障害児通所支援の在り方に関する検討会報告書」では、その役割について、「障害のある子の保護者(とりわけ母親)も就労を継続できる社会を目指す観点からは、保護者の就労を支えることも、役割の一つと考えるべきである」としています。このように放課後等デイサービスは子どもの支援が主な目的ではあるものの、仕事をしている親からしてみれば事実上、保育といった役割も果たしているとの認識はあるか、伺います。

放課後等デイサービスについての御質問でございますが、放課後等デイサービスの主旨といたしましては、授業の終了後又は休業日に支援が必要と認められた障害児に対し、生活能力の向上のために必要な訓練、社会との交流の促進その他必要な支援を行うものと位置付けられたものでございます。

また、家庭環境を含めた包括的な支援の側面もあり、家族の多様な預かりニーズにも対応しているものと認識しているところでございます。

家族の多様な預かりニーズにも対応していると認識している、とのことでしたが、市内の放課後等デイサービスを利用しているお母さんから、「親が働いていることが想定されていない」との意見が寄せられました。そのお子さんが通っている施設は、普段は17時で閉まってしまい、夏休みなどの長期休暇中は10:00-16;00しか空いていないとのことです。そこで、川崎市内の放課後等デイサービスについて、19時まで開いている施設の数を伺います。



放課後等デイサービスについての御質問でございますが、令和5年4月1日時点で196か所中、営業終了時間を19時以降に設定している事業所数につきましては、54か所確認しているところでございます。

19時まで開いているのは196ヶ所中54ヶ所、つまり約27%しかありません。一方、市内すべての小学校に設置されているわくわくプラザは19時まで延長ができます。もちろん、障がいのある子どももわくわくプラザを利用することができますが、障がい児に特化した環境が整っている放課後等デイサービスのほうを希望する保護者も多くいます。また、中学校、高校と年齢があがっても誰かに見てもらう必要があること、そして夏休みなどの長期休暇中はさらに開所時間が短縮される施設も多いことを考えると、明らかに仕事と育児が両立しにくい状況になっています。私に声を寄せてくれたお母さんは、近くに住んでいるご両親に頼って仕事を続けているそうですが、ご両親も年を重ねていくので今後が不安だと言っていました。また近くに頼れる人がいない保護者、とくに多くの母親が実際に仕事をやめたり、パートに切り替えたりしているそうです。こうしたお母さんたちの悩みにこたえられる放課後等デイサービスを川崎市内でしっかりと増やすことが必要です。そこで、今川崎市が放課後等デイサービスの開所時間を延ばすために、どのような支援をしているのか伺います。

放課後等デイサービスの開所時間についての御質問でございますが、事業所の営業時間が8時間以上であり、前後の時間を延長して支援を行った場合には、その時間に応じて延長支援加算を算定しております。また、現在、3年ごとに行われる国の報酬改定において、延長支援加算を見直し、一定の時間区分を超えた時間帯の支援について、預かりニーズに対応した延長支援として評価する議論が行われていることから、今後の国の動向を注視してまいりたいと存じます。

国が延長支援加算をおこなっている、また来年度にむけて見直しが進んでいる、とのことでした。国の見直しには期待したいところですが、例えば港区では18:00以降19:00まで開所時間を延ばした事業所に対しては国の支援に上乗せする形で補助金が出ます。保護者から延長を求める声が多いことが補助金を導入した理由だと担当者は言っていました。千葉県松戸市では、夏休みなどの長期休暇に開所時間を延長した事業者に、1日8,000円の補助を行っています。川崎市も、開所を延長しようとする施設に対し、補助金などを通した支援をするよう、要望します。

同時に、放課後等デイサービスは遅くまで開いていればいい、というものでももちろんありません。さまざまなニーズや特性のある子どもが一緒に過ごすなか、ひとりひとりに寄り添ったケアをするには職員の人数がしっかり確保されていなければなりません。国が定めている基準では、子ども10人あたり職員2人となっていますが、これではあまりにも少なすぎます。「川崎市版放課後等デイサービスガイドライン」にも「国の指定基準の人員配置は、あくまで最低基準であることを認識し、事業所の実情に合わせた配置を行うことが必要」とありますが、そのための支援を川崎市はどのようにおこなっているのか、伺います。



放課後等デイサービスについての御質問でございますが、人員配置につきましては、事業所において、利用者の特性等に合わせた適切な配置を行っているものと認識しております。本市におきましては、事業所に対する集団指導において、支援の質の向上を目的に、国の加算である児童指導員等加配加算、専門的支援加算等について周知しているところでございます。

国がやっている加算のことを事業者に周知しているとのことですが、児童指導員等加配加算は2021年に報酬単価が引き下げられていて、施設の関係者からは、本当に経営が厳しいとの声があがっています。そこで他都市が行っている独自支援を紹介したいのですが、例えば墨田区は重症心身障害児に対応する看護師を配置した場合の補助金があり、日額2,300円から9,200円が支給されます。また港区は重い知的障害をもったお子さんを受け入れた場合の人件費にたいして、1時間あたり938円の補助をしています。川崎市も「事業所の実情に合わせた配置を行うことが必要」とガイドラインで定めているのですから、それがよりしやすくなるように、より多くの職員を配置しようとした際に使える補助金制度など、支援を行うよう要望します。

そしてそもそも、国が定めている子ども10人に対して2人という基本配置基準は低すぎます。専門家によれば、少なくとも10人に6人は必要だとのことです。また報酬単価が引きさげられたり、営利目的の事業者がお金を儲けるために質の悪い施設を開所したり、根本的な問題も多々あるので、その改善を国に求めるよう、合わせて要望します。