委員会の審査、共産党は反対!そしてなんと、他会派も…!
今日は議案の審査!17:00過ぎまでかかって、脳のキャパ越えそうでした🤯終盤の休憩で、トイレ行きたかったけどそれよりも糖分補給!!!と思ってチョコレート食べにいきました笑
一番議論が燃えたのは議案130号。北部地域療育センターという障がい児や発達に不安のある子どものための福祉施設の運営を、社会福祉法人同愛会にお願いします、という内容です。
しかしこの同愛会という法人は、2016 年に市内の施設を利用していた男の子が亡くなるという事態を起こしています。それ以外にも市内外の施設で事故や事件、性的虐待などいっぱい大変なことを起こしていて、本当にこの法人に任せていいの???という不安が噴出しました。
各会派から、この法人が選ばれたプロセスの妥当性とか、法人そのものの問題、それに対する市のこれまでの対応などいろいろ質問が出ました。わたしは質問したいなと思いつつ、質問の角度が他の方と大きく違うので、流れの中でいつ手を挙げようかと迷ってました。
そしたら他会派の議員さんが、「長時間の議論になっていてそろそろ意見も出し尽くしていると思うが、今日採決をするのか延期にするのか、決めてはどうか。共産党さんはまだ意見言ってないけど、指定管理者制度に反対ということだと思いますし…」というような発言。
いやもう待ってました〜!!という感じで発言の順番がまわってきました。

まず、この議員さんの「共産党は指定管理者制度に反対」という発言に少し補足しました。「指定管理者制度」というのは、自治体が所有する施設の運営を民間の団体(=指定管理者)に丸投げできる制度のこと。わたしたちは施設によって使いわけるべきだと考えていて、北部地域療育センターのように高い専門性や継続性が非常に重要な福祉施設には適用すべきではないとの立場です。
というのも、民間の団体を指定管理者として決めると、川崎市の場合は5年間契約する仕組みになっています。言い換えれば5年ごとに運営者が変わる可能性もあるんです。運営する人がコロコロ変わったら、安定した施設運営はできないし職員の専門性とか利用者との関係構築とか福祉施設にとって根幹部分がなくなってしまうんですよね。そんな理由で、2013年に北部地域療育センターに指定管理者制度を導入しようという議案に反対した経緯があります。
そこをまず明確にしたうえで、指定管理者に組織的な問題があった場合、市としてはどこまで権限があるのか、例えば人事の交代を市が主体的に行うことはできるのかと聞きました。
そこまではできない、との答弁。
それはそうです、市とはまったく独立した組織ですから。もし市が直接運営している施設で死亡事故があればすぐに人事の入れ替えとか抜本的な改革ができるけど、指定管理者にお願いしてるとそれができない。市は「指示」とか「監査」といったことしかできません。指定管理者制度の大きな欠点です。
それから、モニタリングとか指示をする市の職員は何人いて、うち療育センターで働いた経験のある職員は何人いるかききました。
答弁はなんと!!!12人中0人!!!!
何人かは現場経験者いるだろうと思ってたから、これはびっくり。いや無理でしょ、普通に。例えば病院で働いたことがない人に、病院がちゃんと運営されてるか監視したり改善を指示する役割りお願いしないじゃないですか。わたしだったらそんなことお願いされても速攻断ります笑
市が直接運営している施設を一度指定管理者にお願いしちゃうと、市の職員のノウハウやスキル、経験が失われてしまうというのも指定管理者制度の落とし穴です。施設のチェックももちろんできないし、例えば療育センターを今後どうしていくのかという大きな政策的計画を立てるのもちゃんとできなくなります。怖いですよね…
それから、同愛会に対して大きな懸念を多くの人が持っている。でも選定を経て、より優れる応募者がなければ本当に大丈夫なの???と疑念が晴れない法人にお願いするしかない、という流れになるのも指定管理者制度の怖いところです。
そして、これらの指定管理者制度の欠点についてどう思っているのか聞いたら、当たり障りのない答えで、指定管理者制度導入が正しかったのか検証はしないということでした。
これは別にびっくりする答弁ではありませんでした。だって指定管理者制度が間違いでした、といったところで、市が直接運営するというのはハードルが高すぎる。当時働いてた職員とかもいないわけだし、0から始めなきゃいけなくなるので。これもして管理者制度の怖いところ。一度手を出したらなかなか止められないと。(それでも、やっぱり直営に戻すべきだと思うんですけどね)
約10年前にこの施設に指定管理者制度を導入することが決められましたが、当時の共産党の議論は間違ってなかったなと確信をしました。ちなみに、当時の委員会に入っていたのが石川さんですが、切り返しもうまいし、論点もすごくはっきりしていて議事録を読んでとってもわかりやすかった!わたしの今日の議論も、10年後に誰かの参考になるのかな…?
その後、今日採決するか明日まで延期するかで議論になり、今日採決しようということに。
共産党はもちろん反対で、なんとみらいも「非常に稀ですが、」と言いつつ反対…!理由は選定の議論が十分とはいないこと、この法人では不安が大きいことなど挙げていました。みらいは代表質問でも個々の議員の一般質問でも同愛会の問題をいっぱいとりあげてきて、悩みに悩んだ結果だったのかなと想像。お疲れさまでした。
そしてもうわたしも疲れ果てているので、もうひとつ別件をさらっと。マイナ保険証と現行の保険証を両立してほしいという趣旨の陳情が3件出されていて、現行の保険証をなくす前提の議案第166号を一括審査しました。なんだか、マイナ保険証の問題は、新しい技術を取り入れる時に発生する一時的な問題だ、という角度の発言が多かったかなと思いました。一番の問題は、今まで自動でもらうことができた保険証が申請しないともらえないことになる。それにより、いつでも安心して保険診療が受けられる制度が後退する、という問題。市の資料にも、「マ イナ保険証をお持ちでない方等には、御本人の申請によらず交付する等(中略)被保険者の皆様が確実に保険診療を受けることができるよう、適切に対応してまいります」とあって、「これはつまり、申請によらない交付が確実に保険診療を受けられる一番の方法だと考えているということか?」と聞いたらそうです、と課長さんは答えてくれました。でも局長さんとは話が噛み合わず💦わたしの質問自体はそんなに下手じゃなかったと思うのですが、「マイナ保険証への一本化は国民皆保険制度の根幹をゆるがす」という観点そのものの説明が足りなかったのかも。
わたしたちは議案には反対、陳情3件には賛成しました。そしてなんとまた!みらいも陳情に賛成!いやー今議会ほんとおもしろい。何が起こるかわかんないです。
ということで、議会も残り数日。全力で頑張って、休みたいところですがそのあとは選挙!10月めっちゃ燃える月になりそう🔥