斉藤のどか
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新議員研修を受けました

TLDR; 利益のための研究ではなくて、知識の探求のための研究を支えることこそ、政治の役割!

この度初めて市議会議員になった人を対象に、二日間の研修がありました。座学と視察がありましたが、視察では川崎の南部にあるキングスカイフロントや、ナノ医療イノベーションセンター(iCONM)などの施設へいきました。

これらの施設は、国、川崎市、民間や大学が一緒になって最先端技術の開発に取り組む拠点となっています。やろうとしていることは、SF小説に出てくるようなすごいことばかり。がっつり文系の私にはちょっとレベルが高すぎる話でしたが、世界を変えるような研究開発がされています。科学技術の限界を押し広げる、川崎から世界へと羽ばたく…それ自体は素晴らしいのですが、私は少し違和感が残ってしまいました。

何に違和感があったかというと、結局はこの施設に携わっている大企業や投資家の利益が重視されてしまうんです。例えば、大学発のスタートアップも研究をしているとの事でしたが、スタートアップの世界はとても過酷なもの。2年程度でうまくいかなければ生き残れないといいます。しかし、最先端技術をたった2年で事業として成り立たせるおはかなり厳しいですし、そもそも研究にタイムリミットや成果を出すプレッシャーをかけてはいけないと私は思います。知りたいと思ったことを真実がわかるまで探求していく。それがどう役に立つか、その時点で見えなかったとしても、深く掘り下げてきたからこそ、人類の今の到達はあるのです。そうした科学的な探求に、利益を生み出すかどうかの条件をつけてしまう…いち企業の中でやられるなら、それはその企業の自由です。むしろ、実用的で商品化できるような技術の研究にお金も時間も投資できるのは、民間の強みだと思います。一方、民がやるべきなのは、学問の自由を保障するという観点からの研究の支援ではないでしょうか。

あと、これらの施設を通して、川崎市は法人からの税収入を確保できるといった説明もありました。なるほど、と思ってしまうのですが、残念ながらそれほどうまくいっていないのが現状です。それについては、宗田団長のブログでお読みください →2023年3月の質問についてのがわかりやすいです。