盛りだくさんの文教委員会
今日は文教委員会がありました。
まずは、12月議会に提出される議案の説明が全部で10件。6月議会、9月議会の時と違って、今回は市民の反対運動のある大きな議案はありませんが、気は抜けません。第192号は、こども文化センターと川崎市ふれあい館の運営をどの民間団体に任せるのかを決めるものですが、施設の数も多いので候補としてあがっている民間団体に問題がないかチェックするのにかなり時間がかかりそうです。
そのあとは行政の取り組みについて、4つ報告されました。
外国人市民と日本人市民が、お互いの文化の違いなどを尊重しあいながら、一緒に暮らしていける川崎市を作るための指針。歴史的に外国人市民が多い川崎ならではの取り組みです。特にいいと思うのが、【外国人市民が自らの母語・母文化を大切にしながら文化的アイデンティティーを形成できるよう環境の整備を努める】と言う部分。「ここは日本なんだから、日本人のようになってね」ではなくて、「自分のルーツのある国の言語や文化も大切にしてね」と。これがまさに「共生」なんですよね。
あと、【外国人市民が主体的に姿勢、参加できる環境の整備に努める】とも書いてあるのですが、残念なのがこれからパブリックコメントで意見を募ると言っているのに、その際に見せる資料がバリバリ日本語のものしかないと言うのです。ふりがなはふってありますが、内容は日本語ネイティブでも難しい😞これではほとんどの外国人市民は読もうとすら思わないとおもいます。簡単なものでもいいから、せめてやさしい日本語の資料は用意してほしいと要望しました。パブコメで日本語以外の言語で意見が届いた場合、それも尊重したいと言っていたので、そこは一安心です。
外国人市民の日本語を勉強する機会の確保と充実をする方針です。例えば、学校や職場など、それぞれの外国人市民が自らの生活の場で日本語教育が受けられるよう川崎市が支援をしていく内容となっています。掲げられている方向性や取り組みは納得できるものなのですが、実現には相当な努力と関連団体との密接な協力が必要となります。特に外国につながる子どもの日本語教育は、その後の人生が大きく左右されるので、失敗が許されないもの。川崎市は国の基準に比べると、かなり手厚くフォローしていますが、さらに良い形で支援をしている自治体もありそうなので、私もしっかり勉強して改善に向けた提起、提案をしたいです。
第2期が今年までの計画なので、2024年から2034年までの10年間の計画を第3期としてまとめたものです。どんな人でも文化芸術に気軽に触れ、参加できる取り組みなどが盛り込まれています。
引っかかったのが市民アンケートの結果について。1年間に文化芸術活動をした人はわずか14.6%で、文化芸術へ興味がある人も41.3%。特に若い人の参加を促すのが課題です。なぜこれほど低いのか、その原因について委員会の中ではコロナの影響などが触れられていましたが、それよりも長時間労働、低賃金労働、不安定な雇用形態で、文化芸術のことを考える時間的、経済的、心理的余裕がないからなのでは…と思いました。その辺を委員会の場で聞いてもちょっと話がそれすぎかなと思い聞かなかったのですが、何か言ったほうがよかったかも?
川崎駅の近くにある浮世絵ギャラリーの計画を改定するというもの。浮世絵ギャラリーは貴重な作品がたくさんあって訪れた人の満足度が高い施設だそうです。ただ場所が狭いため当初目標としていた年間60,000人の入場者にはとても届かず、10,000人ちょっとしか訪れていません。その結果、500円のチケット代の売り上げとお土産の売り上げだけでは賄いきれず。かといって、経費の削減もできないので計画を根本的に見直して、売り上げで回そうとせずに、川崎市からの約2,000万円の補助に頼って運営していこうという案です。
調査によると、浮世絵ギャラリーの認知度はかなり低く、とくに川崎の北の方では1%にも満たないそうです。私も知りませんでした。でも、他の委員の方も素晴らしい展示だったと絶賛していたので、いつかいきます!